年末に突然の再始動、そして突然の水草オブザイヤー。
水草好きには毎年、今年はこの水草が良かった!というものがあるので、その1年の中で自分的に最もよかった1種を選んでいこうと思います。
選定基準は以下の2点
1.その年に初めて入荷したもの。(ワイルドの場合は入荷年がその年であればOK)
2.水中で十分に通年育成できる事
この2つを満たしているものから選びます。
以下は2020年以降の受賞水草になります。
2020年 : ロタラ ロトンディフォリア "レディッシュ"
2021年 : アヌビアス ナナ "ジェイド"
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さてさて、2022年は近年の中では水草が良く来た年だったように思います。
ざっくり見返すとロタラ フロリダサンセットにヒプティス ラキニアータ。
アヌビアスで言えばミニコインにジャングルスター、ジャンボキリン。
ミクロソルムで言えばゴールドスパークルにフィッシュテールなどでしょうか。
クリプトはワイルドが来たりフルールからフラミンゴが安定供給されたり等々。
後半にはインドファームのSreepadmaより多数の組織培養がもたらされました。
SreepadmaのTCは既存の水草たちではありますが...
そして個人的に大きなトピックだったのは8月のギニア / カメルーン便。
ここ数年にひたすら斜陽の水草業界、新着さえまともに無い年もあった中でワイルド便が来てくれるのは非常にありがたいことです。
今回のアフリカ便はなかなか面白く、目玉のリムノフィトン フルイタンスに国内初導入となるメサンテムム ラディカンス、久々のギニアンスタープラント(ナロータイプ)とギニアンケヤリ、そのほかに有茎やクリナム、ボルビティスにニムファ等々...
アフリカ便と言えばアヌビアスというイメージが強いですが、センチュウ検疫の厳しさがワイルドアヌビアスにも波及し今回は無し。というか、今後ワイルドのアヌビアスが来ることは期待できなくなりました。仕方がないこととは言え、大変残念なことです。
さて、総括を述べ終わったところで私的2022年のWater Plants of the Yearです。
本年の受賞水草は............
ギニアンケヤリ 2022
悩みました。
最終候補まで残ったのはアヌビアス ジャンボキリン、アヌビアス ミニコイン、ロタラ フロリダサンセットでした。
正直、草そのものだけで見たら一番は間違いなくジャンボキリンです。
レイアウトに使いやすい汎用性で見たら圧倒的にミニコインになりますし、見た瞬間これは絶対押さえると思ったのはロタラ フロリダサンセットです。
そのメンツと比べるとセタケウム/インターメディウムタイプのケヤリは最近ほとんど見かけなくなったものの、ホシクサ畑出身ゆえ見慣れたもので、草そのものだけで選出するには正直弱い。ただ、現在の水草業界において次のワイルドホシクサが到来する可能性は控えめに言ってかなり低い。
だからこそホシクサ好きとして思うことがあります。
「あと何度、その年一番の水草にホシクサを挙げられるのだろうか」と
選出理由が水草そのものよりバックグラウンドの要素が大きいことはどうなのかと正直思いますが、この部分はどうしても外せない大きなものでもありました。
水草としての素性を見た場合、そこそこ優秀でホシクサの中では少数派の完全沈水。
そして比較的丈夫で水草水槽の範疇を外れていなければそうそう枯れない。
多少環境が悪化したとしても細くなりながらもしっかり生き延びてくれます。
まあ、綺麗に仕上げるとなるとまた話は変わってきますが...
さらに過去に来ていたギニアンケヤリとは違い、増殖が比較的容易であること。
形態としてはギニアンケヤリIIと同じような株別れをします。
扱いやすい水草では無いですがいい水草であることは間違いありません。
以上、本年のWater Plants of the Yearでした。
来年は果たしてどんな水草が観れるのか、どんな新着がもたらされるのかを楽しみに新年を迎えたいと思います。